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超久しぶりのブログ更新は、尊敬するノンフィクション作家・安田峰俊氏の新作「和僑」を読んでみて感じたことを書こうと思う。あくまで「書評」ではなく「感想文」として読んでいただければ幸いです。長文注意。



和僑    農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人和僑 農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人
(2012/12/15)
安田 峰俊

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■「和僑」の定義

まずこの本でいうところの「和僑」とは「和僑会」のような海外に進出した起業家たちだけではなく「特に中国大陸で仮住まいしたり、旅したり、出稼ぎしたりしている日本人たちの総称」であるそうだ。

この本に登場する「和僑」たちは

「雲南省の山村に住む農民の青年。重度の2ちゃんねらー」
「マカオで『カジノを買い取りたい』と豪語する富豪」
「海外で『日本定食』として働いていた風俗嬢」
「海外赴任しても日本人村に引きこもる上場企業の駐在員たち」
「金嬉老と同じ刑務所にいたという、上海の日系暴力団組長」
「日中友好に半世紀以上も身を捧げた後、反中・ネトウヨになった活動家」(裏帯の紹介文より)

と「普通の日本人」からみれば一癖も二癖もありそうな人々である。


■私も「和僑」予備軍、実はあなたも「和僑」予備軍かもしれない

この文章を書いている私自身もかつて半年かけて中国を旅し、今は台湾で道を模索している広い意味での「和僑」もしくはその予備軍であったりする。気付けば既に人生の一割を日本の外で暮らしている。日本という「国」や「文化」への気持ちは変わらないが、日本の「社会」に対する愛着が薄れているのを自覚し、その上で台湾の社会でどう生きていくか模索する日々を過ごしている。そういう人間からしてみるとこの本に出てくる日本人たちは良くも悪くもある種の「モデルケース」であり、色々なヒントが得られる本であるように思った。

上に書いた「和僑」たちのプロフィールを見て「私は『普通の日本人』だし、中国や海外に出る人って結局変わった人達なんでしょ?私には関係ないなー」と思う人は正直多いと思う。その感覚は至って普通だとも思う。
だが、これからは「私には関係ないなー」と思っている人たち(特に若い人たち)の何割かは「海外に出たい」を通り越して「海外に出るハメになる」というのが個人的な意見だ。理由やその過程はそれこそ、この「和僑」に描かれている人々と同じように様々だと思うが。


■「和僑の生き方」を通して、「これからの時代の幸せって何だろう」を考える

著者の意見が私と同じモノなのかは知らないが、この本のメインテーマの一つは著書曰く「エリートではない庶民的な日本人が、グローバル環境をどう生き抜いて幸せになるか」というものだ。
その具体例として、わざわざ日本人の8割が嫌う「中国」で生きることを選んだ日本人(=和僑)を取材して執筆されている。
著者が「どう生き抜いて幸せになるか?」と言っているように、登場人物たちのゴールは必ずしも、「起業・ビジネスの成功」ではなかったりするのがこの本が持つ、他の本にはない特徴の一つであると思う。(そういう人も出てくるが)

このメインテーマは特に一章と七章に出てくる、雲南省の農村で少数民族の妻子と暮らす事を選んだ「ヒロアキ」氏や二・三章に出てくる、中国に出稼ぎに行く「 日本人風俗嬢」たちを通して描かれているように感じた。
ちょっとしたネタバレになるが、著者はそれぞれの取材の最後、彼らに「自分の人生、幸せだと思いますか」と問うている。ヒロアキ氏も風俗嬢も同じように答えは「幸せです」というものだった。
「普通の日本人が考える『幸せな環境』からはかけ離れた環境にいる彼らが、なぜ『幸せ』と答えたのか」その理由を自分で考えてみる事に、本のメインテーマの一つ「エリートではない庶民的な日本人が、グローバル環境をどう生き抜いて幸せになるか」の答えがあるように思う。


■純粋な「読み物」としても骨太

ここまで「和僑予備軍」としての自分の置かれた立場から色々書いてみたが、難しい事を考えずとも、この本「ノンフィクション」そして「中国本」として読んでも十分面白い。
特に第一章で、著者が「中国の農村に住んでるけど質問ある?」という2chのスレッドに書き込まれた情報だけを頼りに、中国・雲南省の田舎町に住む日本人を探す過程は、恐らく誰が読んでも文句無しに面白い。
風俗嬢へのインタビューは若干ダークさに欠けるもののマカオでの取材もあって興味深いものになっているし、上海の日本人社会の安定に一役買っているという日系暴力団組長の話も他では読めない非常にディープな話だった。どれも中国に対する知識を持った上で、現場に行き自分の頭と足を使って取材した人にしか書けない文章だと私は思う。


■上海の日本人社会を覗きみる

この本の内容である意味「異色」ある意味「王道」なのは四章の「日本人村に引きこもる上場企業の駐在員たち(とその家族)」の話だろう。
この章で描かれるのは英語や中国語を駆使して「国際派」としてバリバリ活躍する一部のエリート駐在員ではなく、いわゆる現地との接触をできるだけ避ける「内向き」な駐在員たちだ。私個人としてはできるだけ関わりたくない人種だが、これも中国における日本人(=和僑)のあり方なのだという一例ではあると思う。
また、著者はこの章の上海での取材を元に現地での「日本人社会のヒエラルキー」を明らかにし「(上海の)日本人社会は日本国内以上の格差社会だ」と書いている。安易に日本でダメだから景気の良さそうな中国・上海へ行こうと思ってる人は読んでみるといいかもしれない。


■「海外脱出本」として読むのもあり?

著者はこの本で、自己啓発本に見られがちな「日本人よ海外に出ろ」とは言っていない。海外に脱出するためのノウハウが書いてあるわけでもない。だが、この本では「中国という国に住む日本人が何を考え、その国とどう向き合い、どう幸せを感じているか…」その一例が提示してある。「海外脱出」を考える際の一つの判断材料としても役に立つだろうし、前述した「海外に出るハメになる」前に読んでよくのもいいかもしれない。

個人の感想ではあるが、この本に出てくる例は読者にとっては「ヒント」であって「答え」ではないと思う。中国という国が合う人間もいれば合わない人間もいる。私にとって中国は相性の悪い国だったが、代わりにその後、「台湾」という相性の良いと思える国に出会えた。
自分自身で感じたり、日本から海外に出てきている日本人と触れ合って思ったのは「国と人というのは相性がある」ということ。日本という国が合っている人もいれば、この本に出てくる登場人物の様に日本よりも相性のいい国を見つけた人たちもいる。


■自分なりの「和僑」の理解

上海で日本人村に引きこもる駐在員たちは別として、この本に出てくる「和僑」たちにの多くに共通しているのは、「考えるよりも体が先に動いている」という事。特に一章で出てくる「ヒロアキ」氏などはそれが顕著で、まず行動し、行動の過程で努力し、失敗はするものの、その失敗から学び結果的に現地に適応している。
こういった性質を持っていたから中国に出たのか、中国に出たからこういった性質を持ち得たのかはわからないが 「和僑」とは日本人として「これからを生き抜くための性質」を持っている、持とうとしている人々なのではないか。



和僑    農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人和僑 農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人
(2012/12/15)
安田 峰俊

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ここからは余談です。


■これもまた「和僑」の生き方なのかも

実は取材対象とされていたが、最終的にこの本では取り上げられなかった有名人が一人いる。
それは「中国で一番有名な日本人」という売り文句で(未だに)活躍中の加藤嘉一氏である。
本当に「中国で一番有名な日本人」かどうかは別として、彼が中国で大きな人気を誇っていたのは間違いない。

この本は「中国大陸で仮住まいしたり、旅したり、出稼ぎしたりしている日本人(=和僑)」にスポットを当てた本であり、本来、これ以上の素材はないはずである。
著者が彼を取り上げなかった理由は私は知らないが、著者がその後、週刊文春でこんなスクープ記事を書いていたりする事に答えがあるかもしれない。

「中国で一番有名な日本人」加藤嘉一氏に経歴詐称疑惑
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/1983


それとは別に加藤嘉一氏は中国共産党によってプロデュースされたという記事も出ている。

「学歴詐称」「中国共産党の広告塔」疑惑の真相
後ろ盾中国共産党も敵に回り…「中国で一番有名な日本人」の闇
http://biz-journal.jp/2012/11/post_996.html

「共産党のスピーカーとして生きる」というのも確かに「和僑」の生き方の一つかもしれない。
褒められた生き方かどうかは別として。

個人的に非常に面白いと思ったのは、加藤嘉一氏が日々コラム等で「日本人よ、海外に出ろ」「英語をやれ」といった言葉を使って「意識の高い学生」から支持を集めているのに対して、加藤氏の告発記事を書いた著者が、この「和僑」で「エリートではない庶民的な日本人が、グローバル環境をどう生き抜いて幸せになるか」というテーマに挑戦していることだ。

著者自身が苦労している事もあるが、安田氏らしい「地に足のついた切り口」であると私は思った。最近日本では「若手論者」ブームが起こっているらしいが、評価を見てみると薄っぺらい印象を受けている人も多いように感じる。安田氏には勿論もっと売れて欲しいが、これからも「地に足のついた」骨太の文章を書き続けて頂きたいと思っている。応援してます。


長文読んでいただきありがとうございました。


■宣伝・追記

あ、宣伝になりますが実は私半年ほど前から「ノンフィクション・ライター小野登志郎のメールマガジン」で毎週「台湾」について書かせてもらってます。

ノンフィクション・ライター小野登志郎のメールマガジン~牡羊座が見たディープな出来事とスターたち~
http://www.mag2.com/m/0001552211.html

最近は「日本人の知らない台湾」がメインテーマです。
内容は私の台湾ネタの他にも北朝鮮・裏社会・短編小説・サブカルなど盛り沢山で毎週配信で441円(税込み)
興味のある方はぜひ登録よろしくお願いいたします。

それではまた
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↑アモイから現地ツアーにて行った土楼。モノクロで撮りたくなるよね


回答のあとの ※コメント は回答を受けて自分なりの考えを簡単に述べてます。
興味ない方は読み飛ばしてやってください


【プロフィール・エピソード】
出身地 アモイ 性別 女 年齢 20歳

アモイのユースホステルでお手伝いをしていた女の子。場所柄、ミンナンファが話せたりする。
問12の日本人に対する質問で「日本人の歴史に対する態度」という
ある意味おなじみの物が飛び出し「南京は実は50万人という資料が」と話が展開。
中国在住日本人はそれぞれ返し方を持ってるみたいですが、
ここは「『ほとんどの、特に若い日本人は50万人とか信じてないと思うよ』」という「日本では一般的にどう認識をされているかを淡々と述べる」というオーソドックスな方法でその場を収めてましたが。


1.あなたの夢は何ですか?
五年後、十年後、三十年後それぞれ教えてください。

五年後~十年後:有名な法律家になる
三十年後:心残りのないようにそれまでの人生を生きていられれば



※三十年後の部分「没有遺憾」って表現使ってましたが、「遺憾の意」が大好きな日本人はあんまりそういう風には使わない
ので勉強になりました。(ってどうでもいいなこの話)


2.中国で一番有名な日本人は誰だと思いますか?


村上春樹

※安心の村上春樹



3.加藤嘉一さんを知っていますか?彼は中国で一番有名な日本人だと思いますか?

もちろん知っている。結構、的確に物事に対して分析できていると思う。
中国で一番有名とは思わない。


※中国の加藤嘉一ファンに聞いてもこういう回答なわけで


4.趣味はなんですか?月にいくら使います?

絵を描く、歌を歌う、ダンス。

※歌を歌うのが好きな人多いなぁという感想くらいしかもう書けませんがw こういう層があの面白くもない素人が歌うカラオケ番組とか見るんだろうか。


5.一番好きな著名人は誰ですか?

周恩来

※北京留学前、中国六ヶ月の旅の最中、実は「一番好きな中国の政治家は誰?」という質問をしていましたが、
  まずこの人の名前が挙がります。毛沢東は嫌いだと公言する人でも彼のことは好意的に見ている人は都会から田舎まで多かった。



6.中国で一番綺麗な場所はどこですか?

アモイ 都会のわりに時間の流れがゆっくりしていると思う。


※観光シーズンはそうもいってられないみたいですが、街自体はゴミゴミしすぎてなくてよかった気がする。
海が近いのもあるでしょうが。


7.中国の高速鉄道は安全だと思いますか?

少し気をつける必要があると思う。


※気をつけるって↓

新幹線に乗る際の必須携帯七つ道具
http://livedoor.blogimg.jp/dqnplus/imgs/a/8/a896c7be.jpg

高速鉄道の事故のあとフルフェイスメットを被って乗車したおじさん
http://livedoor.blogimg.jp/dqnplus/imgs/b/5/b5d6c577.jpg

こういうこと?って突っ込みいれたくなりましたがw



8.貴方にとって大事なもの上位三つ(例:お金、父母などなど)

父母が一番で夫と仕事が二位。


※夫と仕事が同率二位ってのが印象的でした。
仕事による自己実現の意識がそれだけ強いということでしょうか。



9.もしこの世にもう一度生まれてくることができるとしたら、どこの国に生まれたいですか?

中国。我愛中国。


※日本でも同じ質問をしたくなってきました。普通の人にきいて「日本。日本を愛してるから」って答えるか。
うーん、あんまり想像できない。(愛してないって意味ではなく、面と向かっていうかってこと)
というわけで中国にもう一度生まれてきたい4票目。


10.もし海外に行ける機会があればどこの国に行きたいですか?


アメリカ。理由となるキーワードは「開放」と「自由」


※中国にそれがないのを多くの人は認識しているが、中国を出るつもりはない人は多いですね



11.日本のアニメは好きですか?韓国ドラマは好きですか?

そこそこ。特に語ることは無い。


※私もとくにコメントなし


12.もし日本人に質問する機会があったら、どんな質問をしますか?

歴史に対する態度。


※こういう内容のインタビューをしている時点でいつか出るとは思ってました。
北京に留学している間、色んな日本人・中国人に「こういう話になった時にどう対応するか」をききましたが、結局ベストは最初に書いたように「日本では一般的にどう認識をされているかを淡々と述べる」という方法なのかなと。


13.中国においてあなたが一番大きいと思う問題は何ですか?

人が多すぎる。


※それが中国にとって強みでもあるわけですが各種の問題の根本になっているのも事実なわけで


14.ぶっちゃけ中国共産党何年持つと思います?

長期間。具体的にはいえない。

※「そもそも生まれる前から存在してたものがなくなるというイメージは中々持ちにくい」のかなとは思う。


というわけでとりあえず、インタビュー[中国人編]はここまでです。(実際にはあと何人かインタビューをしてますが割愛)
その7からはいよいよ[台湾人編]開始です。

台・中でどんな共通点があるのか、どんな違いがあるのか?
最終的には[まとめ編]でそこらへんの事も書こうと思うのでのんびりお待ちください。

(それと追加で北京人や、チベット人にもインタビューしたので最後の方でおまけとして書く予定です。)

DSC00100.jpg

↑建築途中の土楼風ホテル。そもそも土楼自体にも泊まれるわけですが、昔、田舎の土楼に泊まった人の話を聞くと、トイレが廊下にある壷だったとかいう話すら聞きました。
まぁ僕らみたいなバックパッカーばかりではないわけでこういったモンも必要なんだなぁと。

杭州の次は金門島経由で台湾に向かうべく、アモイへ
そこで5人目の回答者に出会う。

DSC09880_20111014005029.jpg

↑有名観光地コロンス島から見たアモイ。
コロンス島にはアヘン戦争以降、各国領事館が置かれていた関係上、西洋人も多く住んでいた。
手間のコロンス島の町並みと対岸のアモイの町並みと比べるとその差は歴然。


回答のあとの ※コメント は回答を受けて自分なりの考えを簡単に述べてます。
興味ない方は読み飛ばしてやってください

【プロフィール・エピソード】
出身地 杭州 性別 男 年齢 24歳

アモイで出会った、シンガポール留学を終えたばかりの大学生。
9月よりそのままシンガポールで働くそうだ。過去には一年間台湾留学もしている。
今回、インタビューに答えてくれた中国人の中で唯一の海外経験者
 

1.あなたの夢は何ですか?
五年後、十年後、三十年後それぞれ教えてください。



五年後:就職した会社で成功して、豊かな生活を送りたい
十年後:お金の煩悩に苦しまなくていいようなくらい稼ぐ
三十年後:既に退職。世界の隅々まで旅したい。



※絵に描いたようなアーリーリタイアメント希望者の夢ですね。
にしても、お金に対しての煩悩って沢山稼ぐとなくなるものなのかな…超お金持ちに聞いてみたい




2.中国で一番有名な日本人は誰だと思いますか?



明治天皇。中田英寿。


※中国関係の有名ライター安田先生の過去の記事「好きな歴代天皇は?」でも明治天皇が一番人気でした。

中国のドラマ「走向共和」で結構まともに描かれたりしてますね。役者はあの矢野浩二氏で結構似てたり
実は中国を旅していて大学生なりと話していると「明治維新」について聞かれることって地味に多かったりします。



3.加藤嘉一さんを知っていますか?彼は中国で一番有名な日本人だと思いますか?


ここ数年シンガポールにいたが、名前は聞いたことがある気がする。


※在外中国人にとって彼のいうことをどう感じるかをきいてみたい気もしてきました


4.趣味はなんですか?月にいくら使います?



旅ですね。



※ちなみに彼の一月の可処分所得は4000元。普通の学生が1000元前後ということを考えるとかなり金持ちです。
というか下手な日本人より多かったりw



5.一番好きな著名人は誰ですか?


李光耀


※シンガポールの初代首相で、今のシンガポールがあるのは彼のおかげといってもいいと語っておりました
 一瞬、李登輝 元台湾総統や李光輝:最後の日本兵といわれる台湾人日本兵に見間違えたのは僕の脳みそが台湾寄りになってる証拠でしょうかw



6.中国で一番綺麗な場所はどこですか?


上海。国際化された大都市はすばらしいと私は思う。


※シンガポールにいる彼らしい回答
かもしれません。
国際都市でありながら、市内でも裏路地はいると中国らしい景色が広がってるのもまたいいですね。



7.中国の高速鉄道は安全だと思いますか?


あまり安全ではない。


※結構歯切れが悪かったです



8.貴方にとって大事なもの上位三つ(例:お金、父母などなど)


家庭、自分の夢、社会的地位


※社会的地位と答えられるのは地位がある人だけだよなぁと複雑な気持ちで聞いておりました。




9.もしこの世にもう一度生まれてくることができるとしたら、どこの国に生まれたいですか?


シンガポール。欧米諸国の文化を程よく吸収し、収入も多く経済も安定している。


※彼の夢を考えると当然の選択かもしれません。
過去に青海省であったシンガポール留学組みの中国人(のちにIBMに就職)も似たような感じでした。




10.もし海外に行ける機会があればどこの国に行きたいですか?


台湾。中国語が通じるし、自由があって、寛容さがある。


※彼は過去に一年台湾へ留学経験あり。シンガポールで就職してますし中国で生活するつもりは無いみたいですね


11.日本のアニメは好きですか?韓国ドラマは好きですか?


日本のアニメは作品のバラエティが豊富で、絵も綺麗、声優が特にいい。
だけど、韓国映画も好きだよ。


※作品に含まれているメッセージ性が重要とも。わかっていらっしゃる。


12.もし日本人に質問する機会があったら、どんな質問をしますか?

三つあります。


1.日本は当然の事として、アジアで一番強大な国だとおもいますか?
2.日本での生活は幸せですか?(日々の生活におけるプレッシャーはどれくらいありますか?)
3.もしあなたが移民する必要があるとしたらどの国に行きますか?




※1の質問はこちらのメディアが「日本人は日本がアジアで一番強大な国だと思っている」という伝え方をする事があるため
  実際のところどうなのよ?という意図らしいです。
  2の質問はまぁ中国人からだけでなく、どこの国からも言われますが、労働中心の生活に対して幸せを感じているかという質問かと。
  3は自分自身が外に出て行っている人間として日本人にも聞いてみたいということでしょうか



13.中国においてあなたが一番大きいと思う問題は何ですか?


人口が多すぎる。秩序が無い


※彼のように比較的社会の上層側にいる人にとっては特に目に付く問題かもしれません。


14.ぶっちゃけ中国共産党何年持つと思います?


最低でも50年。現行の統治方式は比較的有効であると思う。
が、そのうち無理が出てくる日は必ず来るだろう。



※ありきたりな意見で申し訳ないのだが、北京に留学してきてより多くの学生と話をするようになって思ったのは
「案外うまくやってんだな」ってこと。
とはいえ、彼自身も言っていたが「うまくやっている。が、その方法が人々にとっていいとは全く思わない」わけで。




プロフィールにも書いたが、彼は今回インタビューした中国人のうち唯一の海外経験者だった。

日本人でも海外留学組と日本しか知らない人間の思考はやはり違いがでてくるが、中国においてはその違いは日本人のそれよりも大きいように思う。
(留学でなくても、たとえば日常的に外国メディアから情報を摂取しているとか、大学で留学生と交流しているといった経験でいい)

理由は教育の問題だったり、報道の問題だったり、ドンドン厳しくなるネットの遮断だったり色々あるわけですが、
結果として、自分の中で、「母国」と比べる「比較対象」を持っていないせいで、「母国」に対する評価が過剰になってたり、外からの批判を耳を貸さなかったりする人間に育ってたりする。(ような気がする)

が、これに関しても言えるのは日本人にしたって中国人との間に存在するのは程度の違いであって、同じような問題は存在するって事は忘れてはいけないが。

個人的にはこういった人々同士が互いを認め合って柔軟性を持って深い交流をしていくことは難しく思う。

でも、逆を言えば、そういう人間が増えていけば相互の交流はもっと健全で深いものになっていくだろうなとも思うのです。

いつになるかはわからないがその6へつづく。


DSC09790.jpg

↑コロンス島の中にあった日本の領事館付の警察署地下監獄の看板
わざわざ「日本帝国主義~」なんて書いてあったり、字面が妙におどろおどろしかったり。
観光ルートに組み込まれてて沢山の方がこの看板の前で写真撮ってましたが。

DSC09583_20111005002431.jpg

 
↑超人気観光スポット「西湖」にて。
夏休みなんかにいくと人が多すぎて宿がまともに取れない、しかも高い。
時間をかけて夕日とか色々見れるのであればそこそこの観光地だとは思うが…
中国西部を旅される前に行くことをおススメします。


回答のあとの ※コメント は回答を受けて自分なりの考えを簡単に述べてます。
興味ない方は読み飛ばしてやってください


【プロフィール・エピソード】
出身地 ハルピン 性別 男 年齢 19歳

超人気の観光地・杭州にて会う。
19歳と若いのに、というか若いからというかこの年で中国一周していたり
政治問題にも積極的だったり、ツイッターやってたり(ちなみに当時のアイコンはガンジー)
旅しているとたまに会える反中国共産党の中国人。



1.あなたの夢は何ですか?
五年後、十年後、三十年後それぞれ教えてください。


五年後:順調に卒業。平行して自転車旅行で一万キロ走りたい。
十年後:(抽象的だが)己の信ずるところに従ってできることをやりたい
三十年後:出来うる限り中国の民主化に貢献したい

※これまで中国共産党は悪魔の巣だとおっしゃる医学生とかにも会いましたが、
自分が出会った中で反中国共産党を口にしたのを聞いた中国人では最年少だった。



2.中国で一番有名な日本人は誰だと思いますか?

川端康成。黒澤明。大江健三郎。

※芸能人や政治家を除くと作家関係に自然に行き着くみたいですね。


3.加藤嘉一さんを知っていますか?彼は中国で一番有名な日本人だと思いますか?

知ってる。が、彼が中国で一番有名な日本人?彼は嘘付きだな


※手厳しいですな。中国では自分を大きくアピールすることは是とされていても、それが誇大広告である場合は非難されますね。


4.趣味はなんですか?月にいくら使います?


読書、自転車旅行。

※中国一周しただけあって、中国で一番大きな湖である、青海湖自転車一周とかやってました。


5.一番好きな著名人は誰ですか?

キリスト

※中国で久しぶりキリスト教徒に会いました。中国のキリスト教徒、数自体は結構多いらしいですが
西の方ばっかり旅していたので中々会えず…ハルピンという関係上、ロシア正教だったりするんでしょうか。



6.中国で一番綺麗な場所はどこですか?

江南地方。

※中国一周して江南と思う人もいるもんなんだと思いましたが…
北京人の友人が「江南あたりが一番中国の文化らしい文化が残っている場所だ」と言っていたこともあり
そういう感覚からくるものも関係しているようです。



7.中国の高速鉄道は安全だと思いますか?(インタビュー直前で事故がおきたので急遽入れてみました)

安全ではない。中国の高速鉄道には失望した。


※このインタビュー自体の実施が事故直後でしたが、中国のネット上では彼と似たような意見が沢山あったんですが
実際に高速鉄道に乗って隣の席の人に同じ質問してみると「安全かどうかはよくわからない。必要だから乗ってるだけだよ」という回答が多かったりします。

私見を述べれば「食品安全などに関しては選択肢がまだあるけど、公共交通機関に関してはどうしようもなくね?(金銭的or速度的な意味で)、絶対死ぬわけじゃないし」という空気があるような気がします。

いや、震災後の日本の空気も負けてないと思いますけどね(悪い意味で)



8.貴方にとって大事なもの上位三つ(例:お金、父母などなど)

信仰

※ウルムチで大学でコーランを読んでたら教授に見つかって卒業直前に退学という話も聞きましたが…
キリスト教に関しても、弾圧対象だったりします。

彼の中国共産党への反感の原因は宗教だったのかもしれないですね。(今度ツイッター経由で聞いてみます)



9.もしこの世にもう一度生まれてくることができるとしたら、どこの国に生まれたいですか?

中国。私は麦であり、ここに私の根があるからだ。


※19歳にして、なかなか文学的な回答でした。 根無し草化しかけている自分としては
さっさとどこかに根を下ろしたいです。中国で再度生まれたい3票目。



10.もし海外に行ける機会があればどこの国に行きたいですか?

アメリカ。「民主」とは何か見てみたい。


※実はこの回答地味に多かったりします。欧州は憧れの国。アメリカはもうちょっと現実的な意味で行きたい国というイメージをもちました。

民主とは何か見てみたい。
日本の政治的混乱を見ていると日本人も「民主主義」というものをもう一度考える必要があるとも思えてきます。



11.日本のアニメは好きですか?韓国ドラマは好きですか?

興味ない


※彼みたいな人間にとっては時間つぶしにもならないのかも



12.もし日本人に質問する機会があったら、どんな質問をしますか?

なし


13.中国においてあなたが一番大きいと思う問題は何ですか?

政治改革の必要性


※ここでいう政治改革の意味は「民主化」ということらしいですが、形として残る紙の上ではこの婉曲的な表現で答えてくれました。


14.ぶっちゃけ中国共産党何年持つと思います?


30年

※他の民主化支持派の中国人も似たような数字を挙げていましたが
「国の成長を損なうような大きな問題を起こさないためには段階的に変えていく必要があるから」という理由。
その後に待っているのが健全な形での民主化であることを祈ります。




DSC09571.jpg


↑西湖にいるシロクジャク(白孔雀)。今考えたら羽を広げた姿を撮っておけばよかった。



その5はそのうち書くのでゆっくりお待ちください。
DSC09386.jpg

↑大明寺で撮影。寺にしてはドぎつい配色。


そろそろ、回答が重複してくる三人目です。

回答のあとの ※コメント は回答を受けて自分なりの考えを簡単に述べてます。
興味ない方は読み飛ばしてやってください

【プロフィール・エピソード】
出身地 揚州 性別 女 年齢 23歳

その2の女の子の同級生で日本語可。同人会のリーダーをしている
ちょっとオタクっぽい女の子。
日本語はできるがまったく関係のない教科の先生になるそうです。
まぁそれが現実といえば現実かも。


1.あなたの夢は何ですか?
五年後、十年後、三十年後それぞれ教えてください。


五年後:先生になり、同人会も成功させて全国的なイベントに参加したい。
十年後:海外に中国文化を宣伝できるようになりたい。
三十年後:小さな店を開いてのんびりと年をとって行きたい。


※今後、中国の海外への文化輸出ってどうなっていくんですかね
 彼女を含めて国産の漫画やアニメの現状に嘆いている中国人は多いですが


2.中国で一番有名な日本人は誰だと思いますか?

小泉純一郎


※中国では悪い意味で一番有名かもしれませんね。


3.加藤嘉一さんを知っていますか?彼は中国で一番有名な日本人だと思いますか?

知らないです。


※ネットやコラムが載るような雑誌を見ない人には日本語学科の人でも接点がないかもしれません



4.趣味はなんですか?月にいくら使います?

あえて言うなら旅行。同人誌は半分仕事みたいなもんだから。



※有名になると日本みたいに同人誌で食っていくとかあるんですかね?聞かなかったけど


5.一番好きな著名人は誰ですか?

汐百。


※そっち関係で有名な方でしょうか。聞いておけばよかった


6.中国で一番綺麗な場所はどこですか?

中国にはとてもたくさんの綺麗な場所がありますよ(ニコリ


※同意ですが、自然遺産は今の中国人が開発すると碌なもんにならんので早めに行くことをお勧めします


7.中国の高速鉄道は安全だと思いますか?

ノーコメント


8.貴方にとって大事なもの上位三つ(例:お金、父母などなど)

夢。家庭。事業。


※私もこの年で「夢が一番」と答えそうな馬鹿野郎なので気持ちはわかる


9.もしこの世にもう一度生まれてくることができるとしたら、どこの国に生まれたいですか?

中国。なぜかって?私はこの国を愛しているからよ。



※中国に生まれたものにしかわからない魅力が中国にはあるのだろうな。
もちろん自分も中国の歴史や文化は尊敬しているが…というわけで中国にもう一度生まれてきたい2票目。



10.もし海外に行ける機会があればどこの国に行きたいですか?


欧州。なんとなーく


※日本語学科だけど、日本のプライオリティは低いんだよなぁ。
 結局仕事目的でしかないんだろうなと。まぁ中国に来る日本人の多くもそうである気がしないでもないが



11.日本のアニメは好きですか?韓国ドラマは好きですか?


日本のアニメとアメリカのドラマをみるので韓国ドラマを見る時間はありません。

※まぁ時間があっても見ないけどね、韓国ドラマ(ボソッ 


12.もし日本人に質問する機会があったら、どんな質問をしますか?

日本でアニメを見るのにお金が必要ですか?


※確かに中国で日本のアニメを見るにお金は必要ではありませんねw
 頭痛くなってきたw


13.中国においてあなたが一番大きいと思う問題は何ですか?


環境問題。食品安全。



※政治系の問題をおいて置くとすれば、確かに重要度が高いですね。
  中国の安いところで食事してると毎日毒素を溜めていってる感じがします。
  中華料理自体はおいしくて好きですが



14.ぶっちゃけ中国共産党何年持つと思います?

100年


※100年後と答える場合、数字自体に意味はなくて「私が生きている間にどうにかなるレベルのものではない」
という事なんじゃないかと勝手に受け取ってます。



↑インタビューの内容からは少し外れてしまうが…
彼女のように同人活動とはいえ、中国のコンテンツ産業の片隅にいる人間の「嘆き」を聞くと
一部の映画以外を除いたコンテンツはまだまだ輸出できるレベルにはないという事を改めて思い知らされる。

が、例えば韓国政府が行っているように「コンテンツ」というものは「他国に自国文化を浸透させる尖兵」
という見方もできるわけで、韓流以上に注意が必要といえば必要かもしれない。

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↑こういったことをやってる世代の人間が「日中友好」の旗印の下に、過剰な譲歩を容認し
現在のある意味「イビツな日中関係」をつくった面もあるわけで、余計な荷物を背負わされかけている
「子々孫々」の一人としては余計なお世話といいたくなる。
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