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※この記事はこのブログでは記載してこなかった旅の目的について書いております。

総督府で始まった会話はまだまだ続く

「この旅が終わったらどうするのか」

長期の旅人に対してはよくある質問ではあるが、恐らく一番その旅人を理解できる質問の一つでもあると思う。


このブログのタイトルはご存知のとおり「俺、この旅が終わったら○○するんだ…」

つまり、旅の中で見つけていくということだ。(その他、旅の途中で死ぬかもという意味も含まれているがw)

とはいえ、実はある程度目標はあったりする(twitterのプロフィールを見た人はすでに知っているだろうが)
それはジャーナリストとして仕事をすること。ブログに写真を多用しているのもその関係があったりする。

旅の中で自分の取材対象を見つけたいというのも旅の目的の一つであったりする。

彼女自身も志していた時期があったらしく、特に興味を持っているエリア、トピックについて聴いてきた。

これからの旅でいくらでも変化していくと思うが、現在のところ、この旅の中で強く興味を持ったのは「少数民族」というキーワードだ。

そのきっかけはラオスのシェンクワンという場所でのモン族との出会いだ。

※中国の旅を優先して記事にしてしまっている関係上、ラオスの記事はまだ書けていないが、ラオスの写真とその時の内容を紹介しながら、この話を進めていきたいと思う。この内容はずっと書きたかったのでかなり脱線すると思うが、ご了承願いたい。



あれは2009年11月21日にラオスのシェンクワン(ポーンサワーン)という場所に行ったときの話だ。
地球の歩き方に載っていた、各地域の人口比率表を見てもラオスでもモン族が多い地域だった。

細かい経緯は省略するが、
ちょうどこの時期はモン族の正月であり、普段は欧州人がでかい顔で闊歩している宿もほとんどがモン族らしき人たちで溢れ返っていた。

私はそこで同世代のモン族の大学生数人と知り合いになった。

↓宿の部屋が隣だったdoua君と彼の姉二人(姉二人はアメリカ亡命組で正月休暇。ネクタイの柄を見てもわかるように敬虔なキリスト教徒)

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↓彼と共に参加したモン族の祭りで知り合ったongvueさん 普段は首都ビエンチャンの大学に通っている

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↓そして彼女のイケメン兄貴 彼も普段はビエンチャンにいる大学生だが、かなり頭がよかった。

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アカデミー賞映画の「グラントリノ」を観た人は分かると思うが、ラオスの内戦後、かなりの人数のモン族がアメリカに亡命していることもあり、ラオスに残っているモン族の若者たちのアメリカに対する憧れは強く、英語もかなりうまい。(亡命したモン族を除けば彼らはモン語、ラオス語、英語を話すマルチリンガルだ)

彼らと正月祭りで仲良くなった後、doua君やongvue(オンブ)さんの家に招待されたのだが、特に印象に残っているのは上で三人目に紹介したongvueさんの兄貴との会話だった。

ラオス内戦時の話もいくつか聴いたが、詳しく書いているとそれだけで記事が終わりそうなので省略する。
地球の歩き方「ラオス」の巻末にはモン族の悲劇的な近代史について簡単に書いてあるので入り口の入り口として読んでみてほしい。

そして、これは本を読めばわかることだが、ラオスにいるモン族の置かれている状況を彼はとくとくと話してくれた。

ベトナム戦争後、反共勢力として戦ったモン族は英雄バン・パオ将軍と共に米国に14万人以上が亡命したが、タイ側にも相当数の難民がいる。
(昨年タイ国軍によるモン族難民の強制送還が行われたとのニュースがあったがその後の続報を知っている方がいたら教えてください)

その上、現在でも、戦争に参加したモン族の一部はジャングル地帯でラオス国軍によって包囲されている現状もある。
難民問題を含めてラオスの内戦は終わっていないといわれている所以だったりするのだが、これを知る日本人は相当少ないだろう。

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↑アメリカ亡命組のインタビューアーから質問を受けるモン族の少女
※分からないと思うが、男性の帽子にUSAと書いてある。
映画「グラン・トリノ」 [DVD]書籍「モンの悲劇―暴かれた『ケネディの戦争』の罪」を見ていただければ分かるが亡命先アメリカでもモン族はかなり苦労している


経済面の話をすると、彼らモン族の居住地区はほとんど山間部で(このシェンクワンも1100m程度)、それに対してラオ族は平地に住んでいる。その地理的条件のせいで、ラオ族との所得差は相当なものだ。

彼らの通うラオスの大学においてはラオ族とモン族は平等ではなく、例えば日本を始めとした海外への留学もラオ族が優先でモン族はまず行けないとのことだった。モン族出身の教師の数もかなり少ないそうだ。

つまり、地理的条件によって所得格差に苦しみ、さらに歴史的な背景によって差別を受けているということだ。

だが、彼らは自らの政府を持たない。ラオスはマジョリティであるラオ族の政府によって運営されている。
現状の改善は待っているだけではやってこないし、中国ほど苛烈ではないようだが、各種の同化政策も行われているとのことだった。

例えば、言語。↓のyang君の実家の子供たちはモン語を私に教えてくれたが、ラオスの学校ではモン語は教えない。
家庭で教えなければ彼らの言語は失われるということだ。


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↑高地での日焼けを除けば日本人の子供の姿と変わらない。

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↑お気に入りの一枚。お祭りで買ったポップコーンを食べていた。



モン族は中国に長く反抗し続けてきた歴史を見ても、支配を受けるのを嫌う民族という話を聴いていたため
「独立を勝ち取るための軍事的な行動は将来的にありうるのか」という質問をしてみたが

『西のタイを除けば周囲の国はすべて社会主義・共産主義の国であることを考えてもそれは「非現実的」だ』という回答がかえってきた。

その後に彼が言った言葉が非常に興味深かったのだが
「だから我々はより高度な教育を受けて、より良い職業に就き、より良い賃金を稼ぎ、今より我々の地位を向上させる。その上で平和に暮らす」と彼は呟いた。

非常に現実的、平和的で知的な方法であると同時に、民族としての誇りを失っていない彼の姿勢を見て、自分が恥ずかしくなった覚えがある。

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↑シェンクワン近郊のyang氏の実家の一部。豊かとはいえない生活。

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↑ongvueさんはガスではなく、薪を焚いて料理を作っていた。


こうして彼から、多数派のラオ族と少数派のモン族の関係を聴いて以下のことを思った。

多数派のラオ族は確固たる国を持ち、自己のアイデンティティに関して意識する場面は少ない。が、少数派のモン族は(独立を含め)アイデンティティの確立に必死の努力をしている。

同じように日本人も日本では圧倒的な多数派であり確固たる国を持っている。そのため自己のアイデンティティに対して意識をする場面は少ない。
そしてそれはマイノリティに対しての配慮(というより意識)の欠如にもつながっているのではないかと思う。
だからマイノリティである民族の文化や習慣を踏みにじり、簡単に差別してしまうのだと思う。

もし、多数派の人たちが自分たちのアイデンティティについて考える機会が多ければ、その重要さ・尊さやそれを維持する難しさというものに想像が向くはずだと私は思った。

さて、話が大きく逸れに逸れたが、こういった経緯で私は「少数民族」というテーマに強い興味を持ったわけだ。

最初に書いた「ジャーナリスト」という職業についての定義は色々あると思うが
個人の意見を言えば、その役割の一つは「虐げられている小さき者、弱き者の声」を世の中に届けることであると思っている。
そういう意味で言えば、国や政府を持たない「少数民族」はそのケースに当てはまることが多いというわけだ。
今後の旅でも少数民族のいる地域を重点的に周るつもりだ。


話があまりまとまっていない気もするが、旅の中で見えてきた○○の中身を少しだけ書いたつもりだ。


予断だが、彼らモン族は日本人の祖先の一部ではないかという説があったりする。
私自身も祭りに参加しているとモン族から「アメリカから一時帰国しているモン族かい?」と毎回聞かれていた。
また過去にアメリカで日本人学生が殺された事件もモン族に間違えられて…というケースもある。

以下、日本人にしか見えないモン族の写真を一部掲載させていただきます。楽しんでください。


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↑doua君の妹

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↑祭りにて

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↑日本的な顔だと思いませんか

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↑モン族にもギャルはいてですね

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↑服装が違ったら日本の繁華街で遊んでても違和感なし

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↑山岳民族だから日焼けはどうしてもするけどね。


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↑タレントレベルの子も 右のは…ブッサイクなモン族もいたもんですね…ってオレだった!(よく東南アジア人に間違われますが何か?)


ニュージーランド人との話はまだまだ続きます(ってか話がほとんど進んでないw)



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